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2026年8月17日配信

「道路計画×ビッグデータで描く未来のまちづくり 」

鶴見 英次 (株)システム二十一 代表取締役

(所属や役職は配信当時の情報となります)

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道路や交通インフラは、どのようなデータをもとに計画され、地域の未来を形づくっているのでしょうか。株式会社システム21 代表取締役・鶴見英次氏をゲストに迎え、道路・交通計画コンサルティングの現場や、交通ビッグデータを活用した分析、そして公共インフラの維持管理の最新動向について伺いました。バス路線や道の駅を例に、交通計画が地域活性化へ与える影響や、行政が意思決定を行うためのデータ活用についても詳しく解説。さらに、生成AIとビッグデータを組み合わせた今後のまちづくりの可能性や、「人が使って楽しい社会」を目指すシステム21のビジョンにも迫ります。交通・都市計画、位置情報データ、地域DXに関心のある方は是非。

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株式会社システム二十一の専門性と道路・交通計画へのアプローチ

株式会社システム二十一は、2009年の設立以来、約17年にわたって道路計画や交通計画を専門に手掛けてきた建設コンサルタントです。一般的な建設コンサルタントが設計や施工、維持管理まで幅広くカバーするのに対し、同社はデータの収集と分析に基づいた「計画策定」に特化している点が大きな特徴です。代表の鶴見英次氏は、建設部門の道路分野における「技術士」の資格を持つ専門家であり、一貫して計画系の業務に従事してきました。同社は13名という少数精鋭の体制ながら、これまでに蓄積された高度な専門知識を活かし、自治体などの公共事業における意思決定を支援しています。近年では、時代の変化に合わせてビッグデータ解析を取り入れ、より高度な管理や計画の立案を可能にするための技術向上に注力しています。

道路インフラ計画の変遷:建設から維持管理・高度解析へ

日本の道路計画は、1964年の東京オリンピック前後の高度経済成長期に多くの基盤が設立されました。当時は、高規格道路から細かい市町村道に至るまで、どのような順番でどれほどの規模の道路網を整備するかが最大の課題であり、適切な道路ネットワークの構築が求められていました。伝統的な手法では、3年から5年おきに実施される「道路交通センサス」などの調査を用い、どこからどこへ移動したかという起点と終点のデータ(OD量)を整理してきました。これに基づき、20年後の将来的な交通需要を予測して、道路の規模や構造を決定してきた歴史があります。しかし、現在では新しい道路を建設する需要は減少し、既存の橋梁の架け替えや老朽化対策といった維持管理へのシフトが鮮明になっています。

住民との合意形成におけるエビデンスとデータの重要性

大規模な交通インフラの整備や街づくりにおいて、住民との合意形成は極めて重要なプロセスであり、システム二十一はそのためのデータ提供を担っています。例えば、外環道のような巨大プロジェクトでは、数十年という長い年月をかけて、住民にその必要性や効果を説明し、納得を得るための対話が続けられてきました。同社の役割は、主観に頼るのではなく、データから客観的に導き出された効果を整理し、市民と共有することにあります。合意形成の対象は、道路そのものだけでなく、公園や施設の利用方法といった「ソフト面」の施策にも広がっています。ビッグデータの可視化は、高齢者から若者まで幅広い層に対して高い説明力を持ち、ウェブを通じた情報発信は社会的なインパクトも大きいため、公平な判断材料として期待されています。

地域交通の最適化:バス路線計画とビッグデータの活用

具体的なデータ活用の事例として、地域内の移動状況を分析し、バス路線を再編・最適化する取り組みが挙げられます。従来のバス路線計画は人口密度が高い場所に路線を引く手法が一般的でしたが、現在はより詳細な移動データに基づいた設計が求められています。ビッグデータを活用することで、病院や役所といった主要な目的地(デスティネーション)への実際の移動動線を精密に把握し、生活実態に即したルート選定を支援します。また、分析の観点も変化しており、単なる移動時間の短縮だけでなく、商店街の活性化といった経済波及効果や、高齢者が安心して移動できるといった指標も重視されるようになっています。住民アンケートや自治会、警察などのステークホルダーのニーズを丁寧に汲み取ることが、地域の足を守る計画には不可欠です。

「道の駅」の成功に学ぶ地域活性化と想定外の交流効果

地域の活性化を目的とした設計の成功例として、数十年前に始まった「道の駅」の取り組みが挙げられます。当初は道路行政が商業施設を作ることに懐疑的な意見もありましたが、実際に運用が始まると、特産品を求めて多くの人々が車で訪れるようになりました。道の駅は、単なる休憩施設を超えて、地域の商店が減少する中で人々が集まれる貴重なコミュニティ拠点へと進化しました。当初の計画では想定されていなかったような広域からの交流が生まれ、結果として地域全体の活性化に大きく寄与した事例と言えます。このような「想定外のポジティブな効果」をいかに設計段階で考慮し、既存のインフラをどう残して活用していくかを検討することが、現代の交通計画の醍醐味となっています。

来のまちづくり:生成AIとビッグデータの融合による新提案

システム二十一は、今後の展望として、生成AIとビッグデータを掛け合わせた新しいまちづくりの提案を目指しています。技術の進化により膨大な情報の処理が迅速化される中で、同社は「人が使って楽しい、面白い」と感じられるような社会基盤の提案を重視しています。13名のチームが持つ感性と技術力を結集し、デジタルツールを駆使しながらも、人間中心の視点を忘れない計画策定を志しています。行政が適切な施策を決定するための判断材料として、整理されたデータを提供し続け、それが世の中に見える形で示されるサイクルを構築することが重要であると考えています。位置情報データやAIという先端技術を活用しながらも、最終的には「技術者として世の中の役に立つこと」をビジョンとして掲げています。

まとめ

株式会社システム二十一は、道路・交通計画という専門領域において、長年の経験と最新のデータ技術を融合させ、地域の未来を形づくる支援を続けています。かつての「作る時代」から「活かす時代」へと変化する中で、同社が提供するエビデンスに基づいた計画は、行政の意思決定や住民との合意形成において欠かせない基盤となっています。

バス路線の最適化や道の駅に見られる地域活性化の取り組みは、データ分析が単なる効率化を超えて、人々の生活の質向上や経済活性化に直結することを示しています。今後は生成AIやビッグデータを活用し、「利便性」だけでなく「楽しさ」や「賑わい」を可視化することで、より魅力的な社会インフラの実現を目指していく構えです。少人数ながらも強い志を持つ技術者集団として、システム二十一はこれからもロケーションデータの可能性を追求し、持続可能なまちづくりに貢献していくことでしょう。

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