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2026年9月14日配信

「助言より実行を」― データ利活用を前に進める“実務型PMO”とは?:48歳でKDDIから独立

清水 大介 株式会社イメージ工学研究所 代表取締役

(所属や役職は配信当時の情報となります)

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今回のゲストは、株式会社イメージ工学研究所 代表取締役の清水大介氏。KDDIで位置情報データを活用した新規事業に携わり、コロナ禍を機に48歳で独立。「助言より実行を」を掲げ、大企業のデータ利活用や新規事業を実務型PMOとして支援しています。そもそもPMOとは何をする仕事なのか? なぜ大企業の新規事業ではPM人材が不足するのか? 部門間調整やステークホルダーとのコミュニケーションなど、AIだけでは解決しにくいPMのリアルを深掘り。さらに、プロジェクトマネジメントへのAI活用とガバナンスの壁、今後のデータ利活用支援の展望について伺いました。 

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48歳でKDDIから独立:「助言より実行を」掲げるイメージ工学研究所の歩み

株式会社イメージ工学研究所の代表取締役である清水大介氏は、KDDIグループで位置情報データを活用した新規事業の責任者を務めた後、2021年3月に48歳で独立を果たしました。

1990年創業の法人格を引き継ぎ、データ利活用や新規事業を推進する大企業向けの実務支援を開始しました。 独立の背景には家庭の事情に加え、コロナ禍で自治体等へ位置情報データを提供する中で感じた強い危機感がありました。 データが誤解を受けたり放置されたりする現状を痛感し、企業の「データの宝の山」を経済活動に生かしたいと考えたことが原点です。 同社は「助言より実行を」をスローガンに掲げ、単なるアドバイザーにとどまらない伴走型の実行支援を行っています。
 

大企業の新規事業を成功に導く「完全実務型PMO」の定義と強み

大企業が新規事業を立ち上げる際、プロダクト開発、運用、技術、広報、法務など多岐にわたる部門との調整が必要となりますが、ここをサポートするのが「実務型PMO」です。

一般的な戦略コンサルは特定の委託部門の利益を優先し、部門間の泥臭い調整や折衝まで踏み込まないケースが多々あります。 これに対し清水氏はクライアント企業の社員と同等の権限を持ち、組織内部に入り込んで他部門との交渉を直接担当します。 進行管理やWBS作成はもちろん、事業計画書や要件定義、経営陣への稟議書の作成まで実務を全面的に代行します。 コンサルタントの成果物作成能力と事業会社での現場経験を融合させ、停滞しがちなプロジェクトを完遂へと導きます。

なぜ大企業ではPM人材が不足するのか:組織構造と教育の壁

ビジネスの現場では長年「PMが不足している」と言われ続けていますが、その背景には大企業特有の組織的課題が存在します。

新規事業の担当者は既存業務と兼務していることが多く、プロジェクトを専任で回すリソースやノウハウが圧倒的に不足しています。 コンサル出身のフリーランスPMOは進捗管理はできても実務経験がないため、他部門の前に立って主導的に調整することが困難です。 人事異動によって蓄積された知見が他部署へ散逸する問題や、研修等のミスマッチにより、現場で機能する実用的なPMが育ちにくいのが実態です。

AI活用を阻む「ガバナンスの壁」とプロジェクトマネジメントのリアル

生成AIの活用が進む一方、大企業のプロジェクトマネジメント現場におけるAI活用には大きな障壁が存在しています。

大企業では部門ごとのガバナンスやセキュリティ管理が厳格であり、AIツールが社内各部門のデータへ横断的にアクセスすることが困難です。 また、プロジェクト推進を阻む最大要因は「ステークホルダーのこだわりや性格の癖」であり、人間関係のニュアンスをAIが汲み取ることはできません。 工程管理はAIで効率化できても、社内調整のスタック解消には人間による柔軟なコミュニケーションと経験が不可欠です。

泥臭い社内調整と実務推進が生み出す新規事業の推進力

プロジェクトマネジメントの本質は、指示を出す管理ではなく自ら手を動かして業務を完遂させる「泥臭い実務」にあります。

広報リソース不足でリリースが出せない場合にPM自らが原稿を執筆したり、利用規約や契約書を法務と直接交渉して作成したりする自発性が求められます。 大企業の役員直轄部署で修羅場をくぐり抜けてきた経験値と泥臭い実務をこなす覚悟があってこそ、多様なステークホルダーを動かすことが可能になります。

データ利活用で社会を元気にするイメージ工学研究所の今後の展望

一人でスタートしたイメージ工学研究所ですが、今後は組織化やパートナーシップの構築を通じて事業拡大を図る考えです。

データ利活用や新規事業立ち上げの課題を解決するため、志を同じくするパートナーを社内に迎え入れ拡大していく方針です。 コミュニケーションや企業カルチャーへの理解といったノウハウを継承し、実務支援の体制をさらに強化していきます。 位置情報データに代表される企業の膨大なデータを正しく社会へ還元し、経済活動や地域活性化に貢献することを目指しています。

まとめ

株式会社イメージ工学研究所の清水大介氏が実践する「実務型PMO」は、大企業が抱える新規事業立ち上げやデータ利活用の壁を打ち破る強力なソリューションです。「助言より実行を」のスローガンの通り、戦略提示にとどまらず、他部門との複雑な社内調整や書類作成といった泥臭い実務まで自ら買って出る姿勢が、多くのプロジェクトを成功へと導いています。

定期異動によるナレッジの散逸やコンサル出身者の実務経験不足、厳格なガバナンスによるAI活用の限界など、大企業が直面する現実課題に対し、経験豊富な外部人材が内部に入り込んで伴走する価値は極めて高まっています。埋もれたデータを活用して日本経済を元気にするという志のもと、同社の挑戦はこれからも多くの企業のイノベーションを後押ししていくでしょう。

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