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2025年2月3日配信

桃鉄WALKING@イオンモール茨木<位置情報アワード2024 最優秀賞>
株式会社コナミデジタルエンタテインメント / 川崎重工業株式会社

 

岡村 憲明
株式会社コナミデジタルエンタテインメント シニアプロデューサー

 

井原 克哉
川崎重工株式会社 社長直轄プロジェクト本部
PNT推進部 技術課 担当課長

 

鴻上 達也

川崎重工株式会社 社長直轄プロジェクト本部
PNT推進部 営業課 担当課長

LBMA Japanの「位置情報アワード」で最優秀賞に選ばれた「桃鉄WALKING@イオンモール茨木」。

幅広い世代から愛される、コナミデジタルエンタテインメントの「桃太郎電鉄」を、

ショッピングモールで「リアル」に楽しむという新しいゲーム体験。

これを実現したのが、川崎重工の位置情報ソリューションmapxus Driven by Kawasaki™です。
位置情報と桃鉄、リアルとバーチャルを融合させることで提示した様々な可能性。

取り組みの詳細とこの先のお話を伺いました。

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“リアルに桃鉄をする”を実現した川崎重工のソリューション

「位置情報アワード」を受賞した「桃鉄WALKING@イオンモール茨木」。

桃太郎電鉄は1988年の誕生以来、世代を超えて愛され続ける大人気ゲームですが、

シリーズのプロデューサーを務めるコナミデジタルエンタテイメントの岡村 憲明氏は、

これまで「桃鉄」のシリーズを展開する中で、もっと身近な場所で、よりリアルに楽しめる

新しいエンタテインメントの形を模索していたといいます。

 

今回のプロジェクトの発端は、「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」で日本をベースにしたゲームを、

さらに世界地図をベースにしたゲーム「桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる! ~」を展開したことにあるといいます。

「もっと狭いところでやってみては」という発想から、

ショッピングモールで“リアルに桃鉄をする”というアイデアが生まれ、

イオンモール茨木の協力でこのプロジェクトが実現しました。

 

桃鉄のマップはイオンモールに、駅は店舗になり、スマホの画面上で桃鉄のSLが走っていく。

目的地の店舗につくと「商品」を購入して楽しむこともできれば、貧乏神もついてくる。

しかし、このアイデアを実現するには、屋内で正確にプレイヤーの位置を把握する技術が必要でした。

GPSは屋外では有効ですが、屋内では精度が低下するため、代替技術が求められます。

そこで活躍したのが、川崎重工が提供するWi-Fiを活用した屋内位置情報ソリューションmapxus Driven by Kawasaki™です。

 

この技術は、既存のWi-Fiの電波を利用することで、追加の機器設置なしに位置情報を取得できる仕組みとなっています。

イオンモールなどのショッピングセンターでは、

すでに多数のWi-Fiアクセスポイントが設置されているため、新たな設備投資をせずに導入できるのも大きな特徴です。

 

この技術を活用することで、モール内の各エリアを「物件」や「目的地」として設定し、

プレイヤーは実際に移動しながらゲームを進めることができました。

例えば、フードコートを「駅弁屋」に見立てたり、アパレルショップを「洋服店」に見立てたりすることで、

ゲームの世界観をモール内に落とし込むことが可能になりました。

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位置情報×エンタテインメントで広がる可能性

 

プロジェクトが実際に動き始めてから、稼働するまでの期間は2か月ほどと、比較的短期間で進行したといいます。

システム自体の完成度が非常に高く、位置情報を取得しプロットする基本機能は

比較的短期間で実装できたことが理由だといいます。

ただ、実際に運用を開始すると、アプリ側の調整が必要になる場面も多くありました。

例えば、「桃鉄」ならではのゲーム性をどのように活かすか、移動の仕組みとが適切かどうかといった点を検討し、改善を重ねていきました。

 

実際に体験したユーザーの反応は非常に好評だったといいます。

普段立ち寄らない店舗にも立ち寄る仕組みも好評で、商業施設で集客のために実施するなどなどの可能性も期待されています。

一方で、さまざまな課題も浮かび上がりました。

特に、一般の来場者にアプリをその場でインストールしてもらうことのハードルの高さに大きな課題を感じたといいます。

ユーザーが訪れた店舗で、買い物をするような仕組みづくりなど、多くの可能性を秘めた取り組みで、

今後は課題を解決して、より良い形での実施を目指したいと考えているといいます。

 

コナミデジタルエンタテインメントの岡村氏は、

今回の取り組みで、改めて桃太郎電鉄はリアルとバーチャルの架け橋になるゲームだと確信したといいます。

そして位置情報と桃鉄の組み合わせには多くの可能性があると感じ、同じ仕組みで公園でのウォーキングや

日本全国での展開など、多様な活用方法も考えられると話しました。

位置情報×エンタテインメントが今後も私たちに新たな体験をもたらしてくれるでしょう。

関連キーワード:

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