2025年10月6日配信
おじさんスタートアップで1周年インタビュー byマカグア
登壇者:山本武志
マカグア株式会社 代表取締役
(所属や役職は配信当時の情報となります)
人流データの未来を切り拓く「おじさんスタートアップ」の挑戦
今回のポッドキャストは、人流データ活用に特化した企業「株式会社マカグア」代表の山本氏をゲストに迎え、異例の起業ストーリーから、人流データがもたらすビジネスの可能性、そして「おじさんスタートアップ」としての挑戦についてお話を伺いました。
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外資系企業の日本撤退が起業のきっかけに
山本氏は、以前所属していたグローバルな情報関連データプロバイダー「アジラ」が、日本市場から撤退するという決断を下したことを機に、自身で会社を設立しました。約5年間、日本でアジラのサービスを広める活動をしてきた山本氏にとって、利用者の多いサービスが突然なくなってしまうことは、ビジネス上の大きな損失であるだけでなく、長年築き上げてきた顧客との信頼関係を裏切ることにも繋がります。
海外企業のビジネス判断はスピーディーでシビア。日本市場の成長スピードが期待値に満たないと判断されたことが撤退の背景にありました。しかし、日本には人流データ活用のポテンシャルがまだまだあると確信していた山本氏は、このサービスを日本に残すべく、自身の会社「株式会社マカグア」を立ち上げ、アジラの日本における総代理店として事業を引き継ぐことを決意しました。この「おじさんスタートアップ」は、社会的な背景と自身の使命感から生まれた、異例の挑戦と言えます。
なぜ今、人流データが必要なのか?
株式会社マカグアを立ち上げて約1年。山本氏は、これまで当たり前のようにあった「守られた環境」がなくなり、責任が増した一方で、自身の行動次第でビジネスを拡大できる自由を手に入れました。
しかし、おじさんスタートアップならではの苦労も語られました。特に家族やローンといった「守るべきもの」がある中で、失敗できないというプレッシャーは大きいと言います。それでも、山本氏を突き動かすのは、人流データへの揺るぎない信念と、顧客の存在です。既存顧客へのサポートを継続し、サービスを必要としている企業にその価値を広めていくことが、現在の最重要課題だと語っています。
今後の目標として、株式会社マカグアは「大企業」を目指すのではなく、少人数でも質の高いサービスを提供し続ける「精鋭集団」となることを掲げています。地道な努力を重ね、人流データ活用の重要性を社会に浸透させ、「あの会社がやっているあのサービスか」と誰もが知る存在になることを目指しています。
まとめ
株式会社マカグアは、外資系企業の日本市場撤退という危機をチャンスに変え、人流データサービスの継続と普及を目指す「おじさんスタートアップ」。
人流データは、人々のリアルな行動を可視化し、ビジネスの意思決定を支援する重要なツール。特に、インバウンド分析やデジタルとリアルの融合に大きな可能性を秘めている。
経営者としての新たな挑戦は、大きな責任と孤独を伴うものの、人流データへの信念と顧客の存在が原動力となっている。
