2024年8月5日配信
(株)WHERE
青木 貴弘 IoT事業本部 本部長 兼 企画統括部 部長
斉藤 辰典 IoT事業本部 EXOffice事業部 営業企画統括マネージャー
妻鳥 光伸 IoT事業本部 ソリューション事業部 営業部長 兼 企画統括部 部長
IoTインフラが創る、オフィス/スマートビルソリューション
(所属や役職は配信当時の情報となります)
株式会社WHEREが提供するオフィス向けのソリューション「EXOffice」。
位置情報を可視化する基本サービスなどに加えて、コロナ禍以降ニーズが高まっているのが
位置情報や滞在情報から導きだす統計データを活用した取り組みです。
社内の働き方改善や、社員のエンゲージメント向上などの目的で導入する企業もあるといいます。
そして「EXOffice」をビル全体に!という考えで取り組むスマートビルソリューション事業。
IoTインフラを活用し、空調・照明の自動制御や、清掃ロボットとの連携などで、テナント満足度向上や入居率アップにつなげます。
「社会の課題解決をデジタル技術でリードする」WHEREのグローバル展開などについてもお話を聞かせて頂きました。
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顧客のニーズに合わせて進化する「EXOffice」のソリューション
株式会社WHEREでは、IoTインフラ「XBECONプラットフォーム」で人や物、センサーの情報を見える化し
さまざまなソリューションを提供しています。
中でも、オフィス向けのソリューション「EXOffice」は幅広く利用されています。
EXOfficeは、主にビーコンとスマートフォンを利用してリアルタイムの位置情報を可視化するといった基本サービスに加え
ユーザー向けのオプションとして座席や会議室の予約サービス、Microsoft 365との連携なども提供しています。
そして、近年注目されているのは、リアルタイムの位置情報やオフィス内の滞在情報を集め
経営者や管理者向けに統計データとして提供する機能です。
このサービスを利用する顧客のニーズは、コロナ禍を経て変化したといいます。
コロナ初期には濃厚接触の追跡が主な目的でしたが、コロナ以降はフリーアドレスやABW(Activity Based Working)といった
働き方に移行する企業が増え、オフィスの中でリアルタイムの位置情報を共有したり、
可視化されたデータを用いてオフィスや働き方の改善につなげたりするなどの目的で導入する企業が増えているといいます。
例えばオフィス移転やリニューアル後に、社員の滞在時間やエリアごとの人気度、会議室の利用率をデータ分析。
このデータをもとにオフィスの使いやすさを継続的に改善し、社員のエンゲージメント向上につなげるといったケースもあります。
また、位置情報がセンシティブな場所(更衣室、医務室、人事面談の部屋など)については、ビーコンを設置しないことで
その位置情報をクラウドに上げない設定も可能にするなど、WHEREでは顧客のニーズに対応するためサービスを進化させてきました。
こうしたサービスが好評を博し、EXOfficeのビジネスは拡大傾向にあるといいます。
また、こうしたデータを元にした実際のレイアウト変更や働き方改善については、WHEREのパートナー企業と連携することで
顧客の“目的地”までたどり着く・・・といったサービスになっています。
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「EXOffice」をビル全体に!WHEREが取り組むスマートビルソリューション
さらに、WHEREではこのEXOfficeをビル全体に取り入れる「スマートビルソリューション」にも挑戦しています。
ビル全体のIoTインフラを整備し、センサーを張り巡らせることで、位置情報や環境データを収集・分析します。
顔認証を使ったアクセスコントロールや入退室管理などのセキュリティシステムも構築。
これにより、空調や照明の自動制御を行い、快適で効率的なビル運営を実現します。
最終的にEXOfficeはOEM提供のビジネスモデルを目指しています。
これは、ビル全体のポータルサイトやサイネージにセンサー情報を表示する形で展開する予定です。
スマートビルでは、入居するテナントがすぐに営業を開始できるような先進的技術が施され、ポータルサイトを通じて
会議室の予約やシェアスペースの環境情報を提供するなど、テナントに効率的なサービスを提供します。
また、他のセンサーや機器と、EXOfficeやOutlookを連携することで、空調や照明を自動的に制御する仕組みを構築しています。
また、滞在率や混雑度情報を活用し、清掃ロボットや警備ロボット、宅配ロボットとの連携するといった
位置情報を基にした設備の効率的な運用をめざし、実証実験などを行っていると言います。
今後の展望として、EXBeaconプラットフォームを用いたBluetoothメッシュ技術を活用し
エリア内の物や人、センサーの情報を集めて可視化し、様々なサービスに応用することを目指しています。
これにより、どんなソリューションにも対応可能な柔軟性を持ったプラットフォームを提供します。
EXOfficeは順調にIDが増加している状況にありますが、長期間使用し続けてもらうためには、さらに工夫が必要だとして
今後は位置情報を他のシステムと連携させることで、二次三次の利用が可能となるようなシステムを目指しています。
APIの連携を充実させることで、EXOfficeだけでなく、他のシステムとも連携して利用価値を高めています。
また、EXBeaconプラットフォームの育成も進めています。
現在、WHEREのの主力商品はEXOfficeとなっていますが、将来的にはスマートビルの設計段階から導入されることを目指しています。
3、4年後には、どのビルにもEXBeaconプラットフォームが導入され、必要に応じてEXOfficeを利用できる環境を整えることを目指しています。
他のサービスプロバイダーもEXBeaconプラットフォームを活用してサービスを提供できるようにすることで、より広範なエコシステムを構築することを目指しています。
そして、海外展開にも力を入れています。現在はシンガポールなどで展開している事業をさらに広げ
最終的には、WHEREを日本だけでなく世界中で利用される企業に成長させる・・・それがWHEREの目指す“目的地”だといいます。
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