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2024年10月28日配信

菊池 宗史

株式会社ヴァル研究所 代表取締役

交通情報の鮮度・パーソナライズドモビリティへ

(所属や役職は配信当時の情報となります)

日本で最初に発売された経路検索サービス「駅すぱあと」で知られるヴァル研究所。

そのソリューションはYahoo!乗換案内など、様々な企業で活用されていますが、

交通事業者のDX化を支援するMaaS事業や、複合経路検索サービス「mixway」などの事業にも力をいれています。

そして、それらのノウハウを活かして取り組むのが、地域・個人にあったモビリティの提案です。

シェアサイクルやマイクロモビリティなど交通手段の選択肢が増える現代において、

鮮度の高い交通データが果たす役割とは、無人運転は地域の救世主になる?など

モビリティの未来についてのお話を伺いました。

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大ヒット経路検索サービス「駅すぱあと」から多彩な事業を展開

都市の発展と共に進化するモビリティの分野で欠かせないのが、どんな方法で目的地に向かうのか、を知る交通情報。

1976年に設立したヴァル研究所は、日本で最初に発売され、大ヒットとなった経路検索サービス「駅すぱあと」などを介して、

都市の発展と共に進化する、モビリティのDX化をサポートしてきました。

「ヴァル」は「Very Advanced Language」の略で、創業者の「進化したコンピューター言語を研究開発したい」

という想いから名付けられたといいます。


1988年にサービスを開始した「駅すぱあと」。サービス開始当初は、家電量販店で販売されるパッケージソフトとして親しまれていました。

ITサービスとしては“老舗”ですが、

ヴァル研究所の「新しいことにチャレンジする」という社風も相まって、APIやSDK提供においてもいち早く取り組むなど、

時代の変化にも柔軟に対応してきました。

APIやSDKを通じ、法人向けのサービスとして、交通費精算、通勤定期券管理などのシステムに統合され、

多くの企業が業務の効率化を図る手段として採用されるなど、現在に至るまで多彩な事業を展開しています

さらに、BtoBtoC向けとしてYahoo!乗換案内などの交通アプリでも駅すぱあとのエンジンが活用されています。

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地域の特性・パーソナライズ化されたモビリティで新しい価値を提供

 

また、ヴァル研究所ではMaaSと交通事業者のDX化といった、新たな領域にも積極的に取り組んでいます。

MaaS事業としては、複合経路検索サービス「mixway」を提供。

駅すぱあとが公共交通を中心とした経路検索を担っているのに対し、mixwayではシェアサイクルやマイクロモビリティなど

複数の移動手段を組み合わせた、次世代の経路検索として展開しています。

 

交通事業者のDX支援においては、共同研究や共同開発を通じて、

事業者が地域交通において最適なデジタル化を進められるよう支援しています。

 

ヴァル研究所では、「経路検索の手段は一つに限らない」という考えから、

ユーザーが多様な選択肢の中から自由に移動手段を選び取れるよう、革新と利便性を追求しています。

 

その背景には、日本の交通には場所ごとに異なるモビリティの在り方が求められているという現状があります。

都市部では既存の鉄道網やシェアサイクル、マイクロモビリティの充実により、移動手段の多様性が確保されていますが、

地方部では公共交通の減少に伴い、移動が生活に直結する死活問題に。

 

無人運転など、地域ごとにローカライズされたモビリティの在り方が重要となるだけでなく、

街づくりとも連携しながら、地域の特性や住民ニーズに応じた交通インフラの最適化を図ることが必要だといいます。

 

これを実現するためには、自治体や地域の声を取り入れてのアプローチが不可欠に。

ヴァル研究所は今後、こうした問題にアプローチするために

蓄積されたデータを活用して、各地域に適したモビリティのあり方をデータで提案するサービスの構築を目指しています。

 

今後は情報の鮮度をさらに高めるとともに、

土地にあったモビリティの分析・案内にとどまらず、パーソナライズされたモビリティの分析・案内も目指しています。

各地域や利用者のニーズ・好みに応じた最適な交通手段や経路を提案することで

利用者満足度の向上に加え、データドリブンな新しい価値を提供します。

関連キーワード:

#交通DX #モビリティ #API #SDK #MaaS

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