2025年5月19日配信
『ショッパーみえーる』・『Beacon Bank AD』 By unerry
株式会社unerry セールスチーム 桑田 幹久
(所属や役職は配信当時の情報となります)
位置情報データビジネスを網羅するツール「位置情報データソリューションカタログ」。
https://www.lbmajapan.com/catalog
会員企業の多岐にわたるサービスをLBMA Japanサイトにて掲載しています。今回は、来店計測に基づいた実商圏、競合店舗とのシェア比較、来店客の属性や細かな行動嗜好等を見える化する、『ショッパーみえーる』。そして、4.2億のデジタルツインIDを元に、そこで得られたインサイト・ターゲットユーザーに直接アプローチするための広告ソリューション『Beacon Bank AD』について教えて頂きました。リアル行動ビッグデータから実行動を促す、unerryのコンシェルジュサービスとは。
====
株式会社unerry(ウネリー)とは?~位置情報データ活用のパイオニア~
◾️企業HP https://www.unerry.co.jp/
株式会社unerry(以下ウネリー)は、設立10年目を迎える位置情報データ活用のリーディングカンパニーです。約2年前にグロース市場へ上場を果たし、「位置情報を扱う上場企業は珍しい」と桑田様が語るように、その独自性と先進性が注目されています。
同社の強みは、スマートフォンアプリなどから許諾を得て収集・蓄積した膨大な人流データ、すなわち「位置情報」です。
そのデータ基盤となるのが「Beacon Bank(ビーコンバンク)」と呼ばれるプラットフォームで、ここには実に4.2億もの「デジタルツインID」(個々のスマートフォンユーザーに紐づくID)が格納されています。この膨大なデータを活用し、企業向けに高精度な分析サービスや効果的なターゲティング広告、さらには施策の効果測定といった多岐にわたるソリューションを提供しています。
なぜ今、位置情報データがビジネスを左右するのか?
オンラインでの行動履歴は把握しやすくなった一方で、オフライン、特に実店舗への来店行動やその周辺の動きを捉えることは、多くの企業にとって依然として大きな課題です。位置情報データは、このオフラインの顧客行動を可視化し、より深い顧客理解を可能にします。
-
顧客像の具体化: どんな人が、いつ、どこから店舗に来ているのか?
-
商圏の正確な把握: 自社の真の商圏はどこまで広がっているのか?
-
競合分析: 顧客は自社の店舗と競合店舗をどのように使い分けているのか?
-
効果的な販促: どのエリアの、どんな属性の人にアプローチすれば効果的なのか?
これらの問いに具体的なデータをもって答えることができるのが、位置情報データの最大の価値と言えるでしょう。
主力プロダクト①:店舗集客の”今”を可視化する『ショッパーみえーる』
ウネリーが提供する主力プロダクトの一つが、顧客分析ダッシュボードサービス『ショッパーみえーる』です。
『ショッパーみえーる』の主な特徴と機能:
-
網羅的な店舗データ: スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターといった主要な小売業態の店舗マスターデータを全国約4.5万~6万店舗分搭載。
-
来店者の詳細分析: 店舗ごとの来店人数、デモグラフィック情報(性別・年代など)、居住地からの距離(商圏)などを瞬時に把握。
-
競合店舗比較: 自社店舗だけでなく、近隣の競合店舗の状況もフラットに分析可能。
ライフスタイルインサイト: 特定の店舗への来店だけでなく、その顧客が「普段どのような場所(例:保育園、特定の飲食店)に訪れているか」といった、より広範な行動特性からライフスタイルや興味関心を推測。これにより、従来のPOSデータだけでは見えなかった顧客インサイトの獲得に繋がります。
小売業者とメーカー、双方にメリット:
小売業者は自店舗の強み・弱みを客観的に把握し、商圏戦略や品揃えの最適化に役立てることができます。一方、メーカーにとっては、自社の商品を扱っている店舗に来店する顧客層を深く理解し、より効果的な販促企画や商品開発、小売店への提案に繋げることが可能です。桑田様によると、「ID-POSデータでは掴みきれない、来店者の購買行動以外の幅広いライフスタイルが見える点が強み」とのこと。月額20万円からという価格帯も、多くの企業にとって導入しやすい設定となっています。
主力プロダクト②:”狙った顧客”に届ける広告『ビーコンバンクAD』
もう一つの主力プロダクトが、広告配信ソリューション『ビーコンバンクAD』です。
『ビーコンバンクAD』の主な特徴と機能:
-
人流データに基づくターゲティング: ウネリーが保有する膨大な人流データ(位置情報)を元に、特定のエリアの居住者や、特定の場所への訪問履歴がある人など、高精度なターゲティング広告配信を実現。
-
来店効果計測: 広告に接触した人が実際に店舗に来店したかどうかを計測可能。「広告を配信して終わり」ではなく、その効果を可視化できる点が大きな特徴です。
-
『ショッパーみえーる』との連携: 『ショッパーみえーる』で得られた分析結果(例:「自店舗は30~40代女性の獲得に苦戦している」)に基づき、『ビーコンバンクAD』でそのターゲット層に特化した広告(例:店舗周辺3km以内に住む30~40代女性へInstagram広告を配信)を展開し、その来店効果まで一気通貫で把握することが可能です。
このように、分析と広告配信・効果測定をシームレスに連携させることで、マーケティング施策の高度化と最適化を実現します。
「施策コンシェルジュ」としての伴走型サポート
ウネリーの強みは、優れたプロダクト提供だけに留まりません。桑田様は「月に1回お客様と一緒に『ショッパーみえーる』の画面を見ながら課題を共有し、広告戦略を一緒に考えるような、施策コンシェルジュ的な役割も担っています」と語ります。データからインサイトを抽出し、具体的な施策に落とし込むプロセスは、企業担当者にとって容易ではない場合もあります。ウネリーは、専門的な知見に基づいたプランニングから実行までをサポートすることで、顧客企業の成果最大化に貢献しています。
成功事例:来店単価30円を実現したスーパーの集客戦略
具体的な成功事例として、あるスーパーマーケットのケースが紹介されました。『ショッパーみえーる』で顧客分析を行い、自社と競合の利用状況からターゲット層を特定。その層に向けてInstagram広告と、店舗周辺のユーザーにリアルタイムでプッシュ通知を送る施策を実施した結果、来店単価約30円という驚異的な数値を達成しました。桑田様は「新規顧客獲得では500円~700円かかることもありますが、関心の高い層や類似拡張であれば数十円単位も目指せる」と、その効果の高さを語ります。
アナログ営業から最先端技術へ:担当者が語るデジタルマーケティングの変革
かつて求人広告の営業で「1日何百件もの電話や飛び込み営業をしていた」という桑田様。ウネリーで最先端の位置情報技術に触れ、「こんな仕組みがあるのか、デジタルってすごい」と日々実感しているそうです。「昔の枠売り広告とは異なり、ユーザーのニーズを的確に捉え、最適なタイミングで心地よい情報(広告)を届けられる。これはユーザーにとっても企業にとっても素晴らしい変化」と、その可能性を語る言葉には実感がこもっていました。
ウネリーの今後の展望:CRM領域への拡張と包括的サポート
今後の展望として、ウネリーはCRM(顧客関係管理)領域への取り組みを強化していく方針です。広告による新規顧客獲得だけでなく、一度来店した顧客や会員登録した顧客に対し、LINE公式アカウントや自社アプリ、メールなどを通じて継続的な関係を構築し、LTV(顧客生涯価値)を高めていくためのソリューション開発を進めています。
「将来的には、会員向けの体験設計から必要なデータ環境・ウェブサイト構築までを包括的に支援できる体制を目指したい」と桑田様は語ります。分析から広告、そしてCRMへと、顧客エンゲージメントの全方位的なサポートを通じて、企業の持続的な成長に貢献していくという強い意志が感じられました。
◾️まとめ
株式会社unerryが提供する『ショッパーみえーる』と『ビーコンバンクAD』は、位置情報データを活用することで、小売業やメーカーのマーケティングDXを強力に推進するソリューションです。顧客理解の深化、的確なターゲティング広告、そして効果測定までを一気通貫で実現し、さらに伴走型のサポートによって企業の成果創出を支援します。
「世の中がデジタルによって変えられていく、そんな未来を数年後に実感できるかもしれない」という期待感を抱かせるウネリーの取り組みから、今後も目が離せません。
データ活用によるビジネス革新にご興味のある方は、一度ウネリーに相談してみてはいかがでしょうか。