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2025年12月8日配信

データが未来を変える。地図と人流データが導く街づくり

 

登壇者:
石津 暁史 

営業統括本部 ジオソリューション営業本部員副本部長エンタープライズ/パブリックビジネス管掌

(所属や役職は配信当時の情報となります)

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ポイ活サービス「トリマ」を中心に取得される、ジオテクノロジーズの人流データは、その連続性、高精度、人の属性を持つデータであり、「MapFan」を中心にした地図と組み合わせることで様々な街づくりを可能にします。このセッションでは、このデータを活用した街作り、そして未来作りについて、具体的な事例を交えて語っていただいています。


本セミナーは、2025年7月に開催された、位置情報セミナー@近畿大学のセッションのアーカイブ配信になります。

 

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人流データが切り拓く未来の街づくりとビジネス変革:高精度位置情報とアプリ連携の可能性

 

IT業界で20年以上のキャリアを持つ講演者は、現在、人流データ・地図情報を提供するジオテクノロジーズの一員として、「データが未来を変える」という信念のもと、ビジネスに取り組んでいます。同社は実は、GoogleやAppleの地図のベースデータを提供する、国内で数少ない地図作成企業のひとつです。この地図という社会インフラと、同社が収集する人流データ、そしてアンケートデータを組み合わせたビジネスモデルが、未来の街づくりやDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進する鍵となっています。

高精度人流データの仕組みと優位性

ジオテクノロジーズの人流データは、国内最大の移動ポイントアプリ「トリマ」のユーザー基盤を活用して取得されています。最大の特徴は、5秒ごと、または20m移動ごとに位置情報を取得する極めて高い頻度と精度です。この詳細なデータにより、単なる滞在場所だけでなく、ユーザーが「歩いているのか」「車なのか」「電車なのか」といった移動速度や方向**まで正確に把握できます。これは、他の人流データにはない大きな優位性であり、例えば「特定の属性の人がどのルートを辿ったか」という、高度な多角分析を可能にしています。

地方創生から広告測定まで、広がる応用事例

 

この高精度データは、既に多様な分野で社会実装されています。

 

地方創生と街づくり: 熊本市では、整備された歩行空間を市民が実際に利用しているかを人流データで検証し、公園やショッピングモールといった人の動きが集まるエリアを特定。未来の都市計画や施設整備のエビデンスとして活用されています。

 

交通・観光施策: 北陸新幹線延伸後、人流データを分析し、増加エリア(東京方面)と減少エリア(関西方面)を特定。減少した利用者層に対し、トリマアプリのクーポン配信機能を使って別ルートへの誘導策を講じるなど、データに基づいた観光客誘致に活用されています。

 

イベント・危機管理: 大規模花火大会時の駅周辺の異常な混雑(1,300%増)をデータで把握し、周辺駅へのクーポン配信により帰宅ルートを分散。群衆事故防止という危機管理の施策にも応用されています。

 

広告効果測定: 渋谷スクランブル交差点の大型ビジョンなど屋外広告(OOH)の分野では、広告が見える範囲を通過したユーザーを特定し、トリマのアンケート機能を通じて「広告を見たか」「最終的に商品を購入したか」まで計測。これまで困難だった屋外広告の科学的な効果測定を実現し、広告業界のDXを推進しています。
 

まとめ

 

ジオテクノロジーズが提供する人流データは、地図という基盤と、国内最大級の移動アプリ「トリマ」との連携により、他に類を見ない高頻度かつ高精度な位置情報の取得を実現しています。

このデータは、地方自治体のエビデンスベースの政策決定(EBPM)、交通インフラ整備、イベント時の危機管理、そして屋外広告の科学的効果測定といった多岐にわたるビジネス領域のDXを強力に推進する鍵となります。人流データが社会の未来を形作る主要な要素となる中、その活用可能性は今後ますます広がっていくでしょう。

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