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2025年6月16日配信

失敗しない出店戦略をサポートする高速判断ツール「MarketPlanner」「N-Deals」 by パスコ

小林 誠一郎
システム事業部ビジネス営業三部 部長

(所属や役職は配信当時の情報となります)

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位置情報データビジネスを網羅するツール「位置情報データソリューションカタログ」。
https://www.lbmajapan.com/catalog
会員企業の多岐にわたるサービスをLBMA Japanサイトにて掲載しています。

商圏分析が抱える「スピード」、「判断基準」などの課題をUI・UXで解決すべく2022年にリニューアルされた、『MarketPlanner』。

出店を行う企業の課題を解決し、失敗しない出店戦略をサポートする高速判断ツールです。
その海外出店版ツールである、『N-Deals(エヌ・ディールズ)』。

ASEAN・台湾への出店に必要な商圏分析を独自技術・データを活用してリリース。

海外に出店する企業に特化したデータとインサイトを提供してくれます。

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地図作成のDNAから生まれるエリアマーケティングソリューション

 

1953年の創業以来、パスコは航空測量を基盤に、官公庁向けの都市計画図や社会インフラ管理のための各種地図データを提供してきました。その地図作成技術とGIS(地理情報システム)のノウハウは、民間企業向けの多様なシステム・サービスへと発展。小林氏は、セブン-イレブン・ジャパンでの経験を経てパスコに入社後、証券分析・売上予測ツールの営業を皮切りに、現在はマーケティングやインサイドセールス部門も統括し、これらのソリューションを市場に広める役割を担っています。

国内店舗開発を加速する「MarketPlanner(マーケットプランナー)」:いつでも、どこでも、誰でも使える直感的操作性

 

パスコの証券分析システムの歴史は古く、1999年の「経営ナビ」シリーズから始まり、2004年に「マーケットプランナー」へとブランド名を変更。ASP型提供を経て、2022年冬には店舗開発業務に特化したクラウド型システムとして大幅にリニューアルされました。

その開発コンセプトは「いつでも、どこでも、誰でも使える」こと。
従来のエリアマーケティングツールは高機能ながら操作が複雑で、専門知識を持つ担当者が必要となるケースも少なくありませんでした。しかし、店舗開発担当者は必ずしもITのプロではなく、優良物件獲得のためには全国を飛び回り、迅速な意思決定が求められます。

この課題を解決するため、「マーケットプランナー」は以下の特長を備えています。

・直感的UI/UXとマルチデバイス対応: 
システム開発では珍しくデザイナーを起用し、ユーザーインターフェースを徹底的に改善。専門知識がない担当者でも数クリックで証券分析や売上予測を行えます。PCはもちろん、スマートフォンやタブレットにも対応しているため、現地調査中にその場でアクセスし、スピーディーな判断が可能です。


・分かりやすい分析結果と判断支援: 
分析対象エリアの市場ポテンシャルをSからDまでの5段階で分かりやすくランキング表示。さらに、ハフモデルに類似した手法を用いた売上予測機能も標準搭載しており、分析結果の解釈にかかる時間を短縮し、社内での迅速な意思決定や合意形成をサポートします。
これらの特長により、タリーズコーヒーをはじめとする年間数十店舗規模の出店を行う大手チェーン企業などで導入が進んでおり、飲食店、スーパーマーケット、ドラッグストアなど、多店舗展開を目指す企業の戦略立案に貢献しています。

 

海外進出の羅針盤「N-Deals(エヌ・ディールズ)」:衛星技術でASEAN・台湾市場の「データの壁」を突破

 

国内市場の成熟化を背景に、日系チェーン企業の海外進出意欲は高まっています。しかし、特にASEAN地域や台湾においては、信頼性の高い統計データやエリアマーケティングツールが不足しており、出店判断が駐在員の経験や勘に頼らざるを得ないという大きな課題がありました。

この「データの壁」を打ち破るべく、パスコが2024年4月から提供を開始したのが、海外(ASEAN主要国・台湾)向けエリアマーケティングシステム「N-Deals(エヌ・ディールズ)」です。

最大の特長は、パスコ独自の技術による高品質な地理空間データの整備です。海外では、国勢調査の実施頻度が低かったり(例:タイでは10年に一度)、公表されるデータの行政単位が広すぎたりと、日本国内のような詳細なエリアマーケティング分析が困難でした。

そこでパスコは、下記により解決しました。
・衛星画像の解析: 建物やインフラの増減など、都市の変化を定期的に把握。
・既存統計データとの融合: 各国の統計データと衛星画像解析結果を組み合わせる。
・1kmメッシュでのデータ提供: 対象国全域において、1kmメッシュ単位の推計人口、世帯年収などのデータを毎年更新。
・道路ネットワークデータの活用: 国際的なデータプロバイダーから道路データを調達し、自動車での到達時間に基づいた商圏設定や分析を実現。

これにより、日本国内の店舗開発で用いられるのと同様の客観的な基準で、海外市場のポテンシャル評価や出店候補地の絞り込み、売上予測が可能になりました。
また、タイ、フィリピン、インドネシア(開発拠点)に展開するパスコの海外グループ会社ネットワークを活かし、データ調達・整備コストを最適化。
国内版の「マーケットプランナー」と遜色のない価格帯での提供を実現しています。既に海外事業部や経営層から高い関心が寄せられ、日系企業の海外展開における強力な意思決定支援ツールとして期待されています。

 

 

◾️まとめ

データとテクノロジーでビジネスの成長を支援するパスコ
パスコは、長年培ってきた地理空間情報技術と最新のテクノロジーを駆使し、国内向けには「使いやすさ」と「迅速性」を追求した「マーケットプランナー」を、そして海外市場向けには「データの壁」を乗り越え客観的な分析を可能にする「N-Deals(エヌ・ディールズ)」を提供しています。
これらのソリューションは、データに基づいた的確なエリアマーケティング戦略の立案と実行を支援し、企業の持続的な成長に不可欠なツールとなるでしょう。
国内外を問わず、精度の高い地理空間情報を活用したビジネス展開の重要性は、今後ますます高まっていくと考えられます。

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